2012年12月15日土曜日

おせち料理の献立に隠された意味


おせち料理の“おせち”は“御節”と書きます。もともとは季節の変わり目に
五穀豊穣を神にお供えをし、お祀りの宴を宮中行事に用いられていました。
それが庶民にも広まり子孫繁栄、家内安全を願うようになりました。

そのおせち料理には、一年のはじまりを祝うために、海のもの、山のもの、
里のものなどを晴れやかにお重の中に盛り合わせられました。

おせち料理の献立には、それぞれの意味合いがあり、地域によっても
特色を活かした献立が反映されています。


●海のもの
・焼き鯛・・・お祝いに欠かせない鯛。お頭付きともいい家長の繁栄と健康を願う。
・海老・・・長寿を意味する海老は、腰が曲がっても長生きできるようにとの意
・数の子・・・名前のとおり数の子には、子孫繁栄を願う。
・いくら・・・見てのとおり、子孫繁栄を願う。
・田作り・・・田んぼの肥料とされていたイワシは、豊作を願う意。
・紅白蒲鉾・・・練り物はご馳走でした。紅白にするのはおめでたい彩りの意。
・昆布巻き・・・昔から昆布は「よろこぶ」と言われて祝い事に欠かせないもの。

●山のもの、里のもの
・栗きんとん・・・きんとんは、金色した豪華な象徴をあらわしている。
・黒豆・・・「元気に一年中まめまめしく働けますように」との意。
・紅白なます・・・お祝いの水引をあらわしたもの。
・里芋・・・関西では子芋といい。子孫繁栄を願う。
・レンコン・・・レンコンには、穴があいています。先を見通せるようにとの意。
・くわい・・・大きな芽を出すように、出世祈願を願う意。
・ごぼう・・・しっかりと地に根を張るように願う意。
・えび芋・・・京野菜の一種で、しま模様の曲がった里芋。長寿を意味する。
・伊達巻・・・「伊達」には“粋(いき)”という意。また「巻」には、昔、学術書は
       巻き物におさめられ、知識や文化の発展を願う意。
・ハム・・・メーカーのオードブル的な要素はありますが、素材を加工し長期保存できるように
      末永く多様的に対応できるようにと願う意。(勝手なこじ付けですが)

ここに記載した献立は、ほんの一部であり、各地域の特色がそれぞれに活かされています。
これ以外の献立があれば、お教えいただければうれしく思います。

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