2026年7月10日金曜日

【伝統】お盆のこころ

 ●お盆のこころ

わが国の仏教では、お盆の行事の始まりを『盂蘭盆経』に由来するとしています。これには、「神通第一」と称された目連尊者が、亡き母が地獄に堕ち苦しんでいるのを見つけ、母を救う方法をお釈迦さまに相談しました。お釈迦さまは修行中の修行者がその修行のあける日にご馳走をささげなさいと、教えました。目連尊者は教えの通りにしたことにより、母は救われたという逸話があります。

ここ京都府木津川市鹿背山では、毎年お盆を迎える八月は何処のお家もご先祖さまを迎える準備に追われます。まず八月一日(最近では、一日を中心とする前後の日曜日になりました。)村中一斉に出ての墓掃除に始まり、七日の墓参り、十三・十四日の棚経そして盆おどり、十六日の精霊流し、十九日の西念寺での盆施餓鬼会などと行事が続きます。

これらの行事はそれぞれのお家の先亡・先祖の精霊(オショライさんと呼んでいます)が年に一度このお盆に帰ってきて、家族とともに過ごす時期として、ご先祖を大切におまつりする古来よりの習慣と、仏教行事が一つになって、長い年月のなかでつちかわれたご先祖さまを大切にする、この地域の温かい生活習慣となっています。

鹿背山には、昔からそれぞれのお家で、お姑さんからお嫁さんへ、お嫁さんから次のお嫁さんへと、代々伝えられてきたお盆の行事や、精霊(オショライさん)へのおもてなしなどがありました。幸いにこれらに関する十年余り前の調査報告がありますので紹介します。

【盆の行事】

八月 一日  墓掃除(今、前後の日曜日)

七日  墓参り。大きな木のところでオッサン(住職)がおがんでくれる。

   ウメタハカ(埋葬墓)でおがむ。

十二日  木津の盆市がたつ。蓮の実・槙・百日草・ホーズキ・ビシャコ・シキビ・菊の花・  

   菓子・アサガラを購入する。

   各家では位牌を仏壇に並べて、きれいに十三日までにしておく。

十三日  小麦の藁でオショライさんを迎える用意をし、家の外の川や道路の近くに、砂を円

    く台状にしたところに、日暮れ時になってこれに線香を立てる。(オショライさんの

    依り代となる)

   夕飯を食べてから小豆(ササギのところもあり)のオカイサン(お粥のこと)をお供

   えする。新仏のタナ(アラタナとも云う)の家はこの日にオッサンが参る。

十四日  ボタモチ。キナコを付けたもの。

   オッサンが参る。オチャトーをする。手がだるくなるまでオチャトーをしなければな

   らない。ナスビアエ・ドロイモ・ゴボウ・みそ汁。

   夜食にソーメンを作る。御飯を作って、ゼンコージさんに参る弁当にする。

十五日  朝、オカイサン・漬物。

    昼、カボチャ・オアゲ・ゼンマイ(炊いたもの)。

    晩、オカイサン。

十六日  朝、オカイサン。

    供え物を流すところへながす(今は川が汚れるので木津町がまとめる)蓮の

    葉に桃・梨・ブドウ・薩摩芋・ナスビ・胡瓜・御餅・箸をつけて流す。

    タイマツを持ってゆく。

『関西文化学術研究都市開発地区緊急民俗調査報告書』に一部追補(京都府立山城郷土資料館・平成二年発行)

興味深いのは十三日から十六日にかけてのオショライさんへのお接待です。

朝食にお粥を食べることはこの地の古くからの習慣でした。炊き立ての白い御飯はご馳走でありました。その他にこの地で生産される食材を使って三度の食事の接待を、また送り出す十六日には、桃・梨・ブドウ・サツマイモなど、この時期収穫できる品々をお土産にお供えするなど、帰ってきたオショライさんに精一杯のおもてなしをされていたことが想像できます。

よくお盆のオショライさんに何をお供えしたらよいのかわかりません。と質問されることがあります。答は、昔の献立を再現してお供えすることが大切なのではなく、お迎えをする側がオショライさんを思いやる心で接することこそが大切ですよと、この報告書は教えをくれています。

(京都・鹿背山西念寺住職田辺英夫)平成十七年八月発行『ひかり』No.546より転載

この文献は、西念寺第32世住職が書き記したものです。地域の伝統や、古くからのご先祖への報恩感謝をしのばせてきたものです。簡素化の世の中ではありますが、この中のひとつでも実際にやってみてはいかがですか。


2022年11月24日木曜日

来たときよりも美しく

 ハイカーのみなさんへ

この地域には、公衆トイレがありません。

これまで当山のトイレをご利用された方もあるとおもいます。

紅葉期で多くのハイカーがお越しになられますが、

次の方も気持ちよく使えるようにお使いください。

ご協力お願いします。

また、鹿背山城城址や山の中での火気厳禁です。

これからの季節空気が乾燥しますので、山火事の発生につながります。

みなさまお気をつけください。


決してこんな結末にしたくありません。

ご協力よろしくお願いいたします。

【記事】汚され、壊され、暴言も…マナーが悪すぎてトイレ撤去

お寺の住職が苦渋の決断「数十年悩まされました」

https://news.yahoo.co.jp/articles/ec7773c5705fb18b73af4eecb5b85df0d05e66b0

「残念ながら境内のトイレは撤去することになりました」。兵庫県西宮市、六甲山の麓にある高野山真言宗鷲林(じゅうりん)寺の境内で21日から、参拝者用トイレの撤去工事が始まりました。市の都市景観賞を受賞した美しい外観のトイレがなぜ。住職の藤原栄善さん(62)に話を聞くと、苦渋の決断であることが分かりました。 【写真】取り外された便器…撤去工事は進んでいます ■汚され、壊され、暴言も  同寺は平安時代、833(天長10)年に建立。藤原住職は今から40年前の22歳のとき、先代からお寺を引き継ぎました。その当時から悩まされていたのは、境内のトイレを使うハイカーたちのマナーの悪さでした。  境内のトイレは本来、参拝者用に用意していたものでしたが、「9割はハイカーの方が利用されます」。あるハイキングガイドには、同寺のトイレについて、登山コースにある最後のトイレスポットと紹介され、「トイレはここで済ませておきましょう」と利用を促すアドバイスが書かれているといいます。  「ハイカー全員ではなく、ごくごく一部の方ですが、トイレを汚しても拭き取らず、そのままの状態で立ち去られます。山歩きの途中に便意を催し、必死になって歩いて来られ、間に合わずに便器の周辺まで汚してしまったという様子です。飛び散った汚れをそのままにするのは男女問わずです」  実はこのトイレ、2007年に檀家の高齢女性からの高額な寄付で建てられたものでした。  「それまではずっと水洗ではない、昔ながらのトイレでした。古いトイレとはいえ、お寺には参拝しない、見ず知らずのハイカーの人たちに汚されることに、檀家さんであるおばあちゃんは心を痛めておられました。それできれいなトイレを寄進しますと申し出てくださいました。『トイレを新しくしたら、汚くはしないでしょう』と。弘法大師の言葉を短冊に書き入れ、トイレの壁面に飾り、『布教もできるトイレ』として完成しました」  美しくモダンなトイレは2010年、第5回西宮市都市景観賞まちなみ建築部門を受賞。西宮市のホームページには受賞理由について「寺院境内の一隅に建つこの建物は、小規模ながら和と洋のデザイン要素を巧みに取り入れて静かで落ち着いた雰囲気を醸し出し、境内や周囲の山々の緑ともよく調和しています。また、参詣者だけでなくハイカーなど一般の人々にも利用できるよう配慮されています」と説明があります。 ■寄付した高齢女性「人の心を信じてたけれど…」  新設後、利用者の行動に変化はあったのでしょうか。  「一部の人によるマナーの悪さは変わりませんでした。誰が残したものか分からない汚れを、お寺で一生懸命掃除をしましたが、人員も限られています。ずっとトイレ掃除ばかりもできません。たまたま汚された直後に利用した人が『トイレが汚い』とSNSに投稿したのを見た時は残念な気持ちになりました」  一部のハイカーによる常識のない行動はこれだけにとどまらず、手洗い場の水道の栓を壊されたり、トイレットペーパーを持ち去られたりしたことも。「『トイレットペーパーがないじゃないか!』と怒鳴られたこともあります」。さらには、法会中の本堂や鐘つき場に腰掛けて、平気でお弁当を広げる人がいるというから驚きます。  「先代の住職夫妻は、こんな山の中に人が来てくれることがうれしい、お寺に関係のない人でもありがたいとずっと言っていました。私も人が喜んでくれて、山のきれいな空気を吸って、気持ちよく帰ってもらうことが願いでした。しかし、長きに渡りきれいにお使いいただくよう勧告してきましたが、全く改善されませんでした」  とうとう手に負えなくなり、今年の夏に撤去を決意。  「残念で仕方ないです。有料化や市へ管理をお願いすることも考えましたが、トイレ自体を廃止することに至りました。檀家さんや信者さんのために用意していたトイレですが、今後はお墓参りの時も使えなくなってしまいました」  新品のトイレでも変わらなかった利用マナー。寄付をした高齢女性の心中はーー。藤原住職に様子を尋ねると「寄進してくれたおばあちゃんは2年前に亡くなられました。亡くなる前にもお話をしましたが、『人の心を信じてたけれど、残念やな』と言われていました」と無念そうに教えてくれました。  寄付された施設は今後、トイレの設備を撤去後に改築工事を行い、瞑想室や滝行のための脱衣所として利用される予定です。 (まいどなニュース・金井 かおる)



2022年4月19日火曜日

令和4年(2022)春 木津川市秘仏秘宝特別拝観 開催

令和4年(2022)春 木津川市秘仏秘宝特別拝観 開催

主催:一般社団法人 木津川市観光協会

協力:鹿山 医王院 西念寺


【西念寺 特別拝観】

拝観日:5月3日~5日(3日間)

拝観時間:10時~16時

拝観志納料:800円


【秘仏公開】

★南山城三十三所観音霊場 第六番 浄勝寺『千手観音立像」

◆薬師如来坐像(京都府指定文化財)

◆日光菩薩立像、月光菩薩立像(京都府登録文化財)

◆西念寺本堂、薬師堂(京都府暫定登録文化財)

リンク:木津川市観光協会ホームページ

 

※駐車場はございません。公共交通機関でお越しください。

※マスク着用の上、お静かにご拝観ください。新型コロナウイルス感染拡大状況等、今後の社会情勢により変更になる場合があります。


#南山城三十三所 #城南西国 #観音霊場 #浄勝寺 #鹿背山 #千手観音 #木津川市

2021年4月15日木曜日

 2021 春 秘宝秘仏特別公開 中止のお知らせ

西念寺においては、木津川市観光協会さまと一緒に、今回の特別公開を検討してきましたが、この度の新型コロナウイルス感染防止にともなう「まん延防止処置」の決定により、特別公開の実施についてどうするか検討しました。感染を防止するために人の往来を避けることが先決だと判断し、この春の特別公開を中止することに決定しました。
今回の展示内容は、次回に持ち越ししたいと考えます。

ご旅行を企画されていた方には、残念な結果になりましたが、次回開催をお楽しみにしてください。
【西念寺 特別公開】
期間:2021年5月1日~3日(3日間)
特別公開は、まん延防止処置により、公開中止になりました。
京都府まん延防止等重点措置等について
木津川市観光協会HP

2020年4月23日木曜日

【特別公開】2020春 秘宝秘仏特別公開 中止のお知らせ

2020年春 木津川市観光協会主催の秘宝秘仏特別公開 中止のお知らせ

 新型コロナウイルス感染症の国内での発生状況を踏まえて感染拡大防止を考慮した結果、5月2日・3日の特別公開を予定しておりました木津川市観光協会秘宝秘仏特別公開は中止することとなりました。みなさまには多大なご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解とご協力賜りますようお願い申し上げます。
なお、今回特別公開の城南西国霊場の千手観音立像は、次回(今秋)開催に内容を改めて予定しておりますので、皆様におかれましては、不要不急の外出をさけ、今秋にお会いいたしましょう。合掌

木津川市観光協会HP http://www.0774.or.jp/

#木津川市 #木津川市観光協会 #特別公開 #千手観音 #鹿背山 #西念寺

2017年11月18日土曜日

11/16~19 特別公開【後期】明日まで

2017年度 京都府木津川市社寺秘宝・秘仏特別開扉
主催:一般社団法人 木津川市観光協会

西念寺(後期)テーマ「青と赤ー鹿背山焼ともみじー」
日程:11月16日(木)~19日(日)
   10:00~16:00

【特別展示物】
【本堂内】
●西念寺本堂(京都府暫定登録文化財)宝永3年(1706)
●本尊阿弥陀如来坐像 延宝5年(1677)
○涅槃図  寛文7年丁未(1668)















○鹿背山焼(34点)
・『直入翁寿莚図録』明治13年刊
・染付祥瑞図 杯洗(盃洗)
・染付雲龍図 杯











(左より)
一輪差し(1点)、小皿(3つ揃)、蓋物(4点)、
カップ(1点)、硯(1点)、燭台(2点)、大鉢(1点)、
菓子入れ(1点)、急須(1点)、湯呑(12点)、
小皿(4点)、中鉢(1点) 











【薬師堂内】
●西念寺薬師堂(京都府暫定登録文化財)宝永2年(1705)
●薬師如来坐像(京都府指定文化財)平安後期の作
●日光菩薩・月光菩薩(厨子内)(京都府登録文化財)室町時代
○日光菩薩・月光菩薩(厨子外)江戸時代
○十二神将像 江戸時代

○千手観音立像(城南西国第4番札所) 江戸時代

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2017年11月14日火曜日

11/16~19【後期】2017木津川市社寺秘宝・秘仏特別開扉

もみじの紅色が、日に日に増してきています。
後期の日程中には、山のもみじは真っ赤になることでしょう。

次回(後期)は、11月16日(木)~19日(日)の4日間です。


【次回特別公開(後期)の内容】

2017年度 京都府木津川市社寺秘宝・秘仏特別開扉
主催:一般社団法人 木津川市観光協会

西念寺(後期)テーマ鹿背山焼もみじー」
後期日程:11月16日(木)~19日(日)
   10:00~16:00
【展示内容】
後期のみ:鹿背山焼の展示(西念寺所蔵)、もみじの紅葉

前期後期共通:薬師如来坐像(京都府指定文化財)
       日光菩薩像、月光菩薩像(京都府登録文化財)
       本堂・薬師堂(京都府暫定登録文化財)
       阿弥陀如来座像、十二神将像  以上

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